NEWS ROOM

2019.05.23

ピクシーダストテクノロジーズ株式会社:
波動制御技術をコアにした技術シーズの社会実装を目指すピクシーダストテクノロジーズ株式会社への出資について

・波動制御技術等のアカデミア発の技術を事業化して、社会課題の解決を目指す
・筑波大学デジタルネイチャー推進戦略研究基盤における様々な技術シーズを導入
・大企業とのオープンイノベーションにより新しいサービス・市場の創出を図る

株式会社INCJ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英、以下「INCJ」)は、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長CEO 落合陽一、以下「PDT」)に対して、同社の事業展開を加速させるための成長資金として、20億円を上限とする出資を行うことを決定し、19億円の出資を実行しました。また、INCJに加えて、事業会社やベンチャーキャピタルなどが共同投資家*として同社に出資を行いました。今回PDTが調達した資金は、同社における製品開発などに供される予定です。

PDTは、筑波大学准教授の落合陽一氏によって2017年に設立されたベンチャー企業です。同社は、大学で研究された技術シーズを、事業会社との連携を通じて社会実装することを目的としており、少子・高齢化による労働人口の減少や障害者の暮らしをより豊かにするといった社会課題の解決を目指しています。同社は、筑波大学のデジタルネイチャー推進戦略研究基盤と連携し、同研究基盤における様々な有望シーズを事業化検討できる取り決めを交わしています。また、同研究基盤との共同研究成果に基づく知財の譲渡に対しては、PDTが筑波大学に新株予約権を付与するなど、これまでにない産学連携スキームのもとで事業を推進しています。

PDTは、複数の技術ポートフォリオの中でも、特に超音波やレーザーで使用される波動制御技術の実用化において高い専門性を有しており、視覚・聴覚・触覚領域の製品開発に取り組んでいます。多数の振動子から発する超音波等の焦点を自由に操作できる波動制御技術は、これまでその原理は知られていたものの、実用化するには多くの課題がありました。PDTは、アカデミアでの研究成果をもとに波動制御におけるハードウェア・ソフトウェア両面の最適化を試み、これらの課題を克服してきました。

現在、PDTは、アカデミアシーズを活用した自社製品の開発に加えて、波動制御技術を社会実装するために医療業界や広告業界など多岐に亘る企業と共同開発を進めています。大学の研究シーズと社会が求める具体的なサービスには隔たりが存在する場合もありますが、PDTは顧客の課題解決を優先し、同社が有する技術や独自のノウハウと企業とのコラボレーションによって新たなサービスや市場の開拓を目指しています。このような取り組みを通じて、視聴触覚領域におけるナレッジを蓄積し、近い将来、当該領域におけるテクノロジー・プラットフォーム企業となることを目指しています。

また、同社は複数の大企業との協業経験を活かして、ベンチャー企業と大企業がより良いパートナーシップを築くための基盤づくりを推進するなど、日本のベンチャーエコシステム構築に向けた活動にも熱心に取り組んでいます。

INCJは、PDTが新たな産学連携の仕組みのもとで、技術シーズの社会実装に向けたベンチャー企業と大企業とのオープンイノベーションを推進することにより、産業の枠を越えた新たな付加価値を生む商品やサービスの開発が可能になると考えています。同社の事業を通して日本が抱える高齢化や労働力不足などの社会課題の解決に寄与し、PDTがアカデミア発ベンチャー企業の新たなモデルケースになり得ると期待しています。INCJは、出資に加えて、社外取締役の派遣や既存投資先とのポートフォリオシナジーの創出など、ハンズオン支援を行っていきます。

*共同投資家:SBIインベストメント株式会社が運営するSBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合、凸版印刷株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社が運営するSMBCベンチャーキャピタル4号投資事業有限責任組合、NECキャピタルソリューション株式会社と株式会社ベンチャーラボインベストメントが共同運営する価値共創ベンチャー2号有限責任事業組合、みずほキャピタル株式会社が運営するみずほ成長支援第3号投資事業有限責任組合、グローバル・ブレイン株式会社が運営するKDDI新規事業育成3号投資事業有限責任組合、合同会社K4 Ventures、第一生命保険株式会社、株式会社電通

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