NEWS ROOM

2013.03.05

株式会社日興テキスタイル:
株式会社日興テキスタイルへの出資を決定

 株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(東京都千代田区、代表取締役社長 能見公一)は、株式会社アイ・エス・テイ(以下「I.S.T」)(滋賀県大津市一里山、代表取締役社長 阪根勇)が100%子会社として所有する株式会社日興テキスタイルの繊維事業を引き継ぎ、新設分割し設立する新会社、株式会社日興テキスタイル(旧名と同じ。高付加価値型天然繊維の製造、販売及び研究開発を行う)による第三者割当増資を引き受け、同社の今後の事業展開推進に必要な成長資金として総額30億円を上限とする出資を行うことを決定しました。

 株式会社日興テキスタイルは、I.S.Tが2003年に120年の歴史を持つ毛紡績企業である日興毛織の繊維事業を承継し、「革新的な新しい日本の繊維生産業の創出」を目的に設立されました。同社は、従来不可能とされていた、天然素材でありながら軽量、保温、はっ水、防臭、発熱などの機能を持つ高付加価値の天然繊維を、日興毛織時代から培われてきた日本の伝統的な繊維製造匠の技術と、親会社であるI.S.Tの先進的な開発力と化学技術、独創的な製造技術等の組み合わせによって開発し、製造・販売を行っております。同社の新素材は、既に国内外のアパレル企業各社に採用され始めており、数多くの消費者にご利用頂いております。同社は、今後、新会社として営業体制並びに生産体制を抜本的に強化し、同社のユニークな衣料向け新素材開発技術を活用した設備等への投資を推進することにより、グローバルなアパレル市場において成長を図り、天然繊維の付加価値型紡績業におけるリーディングプレイヤーとなることを目指します。

 グローバルなアパレル産業の市場規模は110兆円と巨大であり、新興国における需要増を背景に堅調に成長しております。アパレル市場の成長に伴い、同社が開発、製造及び販売をしている天然繊維素材市場も堅調に成長することが期待されております。特に、付加価値の高い天然繊維素材により差別化された商品による訴求力が最終消費者並びにアパレル企業にて高まっており、これまでイノベーションが少なかった天然繊維領域における付加価値繊維素材の成長余地は大いに広がっています。

 本案件は、海外勢との価格競争に直面し、大変厳しい経営環境が継続している国内繊維産業において、グローバル市場での競争力強化を図り、新たな成長シナリオを実現しうる成功事例の創出を目指すものです。更に成功事例の創出により、他の国内繊維製造関連企業並びに国内主要繊維産地等との積極的な協働を図り、高い技術・経営リソースを結集することで、国内繊維関連産業全体の再生・強化に繋げることを目指します。本出資により投下される成長資金は、各種の設備投資及びグローバル市場での事業展開を加速するための経営基盤の強化のための資金として活用される予定です。本投資実行後INCJ は、社外役員の派遣、開発協力体制の構築、戦略的提携先の開拓支援等の経営面での各種サポートを行ってまいります。

PDF(ニュースリリース)

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