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2013.02.14

デュシェンヌ型筋ジストロフィー症治療薬開発(株式会社Orphan Disease Treatment Institute):
株式会社産業革新機構、第一三共株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社とともに、神戸大学などの研究グループ発シーズを用いたデュシェンヌ型筋ジストロフィー症治療薬開発会社への出資を決定

 株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長能見公一)は、神戸学院大学総合リハビリテーション学部 松尾雅文教授(神戸大学名誉教授)(以下、「松尾教授」)および神戸大学大学院医学研究科 竹島泰弘特命教授(以下、「竹島特命教授」)が発明したシーズを用いたデュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬(以下、「本治療薬」)の開発を目的として、第一三共株式会社(以下「第一三共」)(本社:東京都中央区、代表取締役社長兼CEO中山讓治)が新規設立する株式会社Orphan Disease Treatment Institute(以下、「新会社」)の第三者割当を引受け、総額16.5億円を上限とする投資を行うことを決定しました。
 また、新会社は三菱UFJキャピタル株式会社(以下、「三菱UFJキャピタル」)(本社:東京都中央区、代表取締役社長橋本仁宏)の運用するファンドに対しても第三者割当増資を行う予定です。

 本治療薬が対象とするデュシェンヌ型筋ジストロフィー症(以下、「DMD」)は、新生男児の約3,500人に1人が統計的に発症する遺伝性の疾患です。DMDは2歳~5歳から軽度の自立障害が発症し、年齢を重ねるとともに筋萎縮が進行すると共に歩行不能・呼吸障害となり、心不全等により20~30歳代で死に至る極めて重篤な難病でもあります。なお、DMDの原因は体内においてジストロフィンというタンパク質が産生されないためであることが解明されていますが、DMDの根本的な治療法は確立されておらず、有効な治療法も存在していません。

 松尾教授および竹島特命教授は、神戸大学において世界で初めてエキソンスキッピング誘導療法を用いてDMDの進行を遅らせることにより、患者の延命を図るDMD治療法を発明しました。
 現在、松尾教授および竹島特命教授は、第一三共が発明したENAオリゴヌクレオチドを用いてエキソンスキッピングを誘導することにより、DMDの進行を遅らせる治療法の研究を進めており、新会社はこの治療法を基とするDMD治療薬を第一三共と共同開発します。

 INCJは、神戸大学などの研究グループによるアカデミアシーズ、第一三共からの資金・知財・技術・ノウハウ並びに三菱UFJキャピタルからの民間資金を活用し、オープンイノベーションを実現する新会社に対して、必要資金を提供するとともに社外取締役の派遣や業務体制の構築等の経営面でのサポートを行います。

 INCJは新会社における本治療薬の開発により、DMD患者のQOL(Quality of Life)の改善およびアンメットメディカルニーズの充足ができるものと考えています。
 また、本投資を通じてアンメットメディカルニーズが高いオーファンドラッグ(注)への国内製薬企業の取り組みの支援および民間資金供給の呼び水として、日本の創薬の活性化を目指します。

(注)日本国内の対象患者数が5万人未満の疾患かつ医療上その必要性が高い医薬品

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