株式会社スマートドライブ

北川 烈 代表取締役

公開日:2017.12.05

走行データをビジネスにつなぐ ー テレマティクスで実現する新しいクルマの世界

クルマが走行時に残す情報をリアルタイムで処理・分析し、車両の動態管理や保険の割引制度など多方面に活用できるプラットフォームを、スマートドライブは国内で初めて事業化します。創業者の北川 烈代表取締役からお話を伺います。

テレマティクス・ビジネスに人生を賭ける

わたしは、慶應義塾大学から東京大学の大学院に進学すると、そこで移動体をテーマに研究に取り組みました。モノが思い通りに動くことや渋滞が解消される仕組みなどに興味があったことに加えて、大学時代にアメリカ留学していた際、留学先の最先端技術を学ぶ友人たちを通じて、クルマの世界が劇的に変化しようとしていると知り、影響を受けました。ぜひ、その分野で、ビジネスで貢献したいと考えました。

クルマの走行時にはさまざまなデータが発生します。例えば、いつブレーキを踏んだのか、アクセルはどこで踏み、どれだけ加速したのか、カーブではどれだけハンドルをまわしたのか、など。海外では、すでにクルマにデバイスを取り付けてこれらの走行データを分析し、閲覧できるようにするサービスを検討している企業も数社出てきていました。わたしは、さらにもう一段階進めて、例えば、保険会社と協業して保険料金を安くするとか、タクシーや物流車両の配送タイミングを最適化するようなサービスを、世界一交通システムの発展した日本で展開できたら、きっと普及するはずだと考えました。そして、このテレマティクス(注: 自動車などの移動体に移動体通信システムを組み合わせてサービスを提供する仕組み)をベースにしたビジネスこそ、自分が人生を賭ける価値のあるテーマだと考え、大学院在学中にスマートドライブを起業しました。

産業育成という長いスパンでの投資に共感

こうしたデバイスを使った事業には、巨額の資金が必要になります。スタート時点では、自分の貯金100万円をすべてつぎ込んだのですが、あっという間に無くなってしまいました。その後、ありがたいことに、わたしの事業を「面白い」とおっしゃっていただけるシード投資家 も現れて資金を提供してくれましたが、それでも資金不足はなかなか解消できませんでした。

ハードウェア開発を伴う事業では、立ち上げ初期に「死の谷」が横たわっています。この「死の谷」とは、製品開発を進めながら事業化する段階で資金が不足し、企業として成り立たなくなることです。モノを作って事業化するまでには億単位のお金がかかります。初期投資ができないと、取引先に現物さえ見せられません。当初は手元にある「絵」-プランだけで資金を集め、その資金で人材を採用していました。そのような時期に、産業革新機構と出会ったのです。

わたしたちの事業の特性上、10年くらいの長いスパンで支援していただける株主が必要だと思っていました。産業革新機構は官民ファンドであるため、わたしたちの事業が日本にこれから根付かせていく新産業という位置づけで、長期的にサポートをしてもらえるという実感がありました。

永井執行役員、元垣内執行役員と

経営者としての視野をひろげるアドバイス

産業革新機構には、出資以外にも大きなサポートをいただいています。

産業革新機構には、 第三者視点から毎月の経営指標や事業の方向性をモニタリングしてもらっています。その際にいただくアドバイスは、わたし自身の気づきになるような示唆が中心です。わたしが製品開発に集中していると、どうしても経営全般の隅々まで手が届かないことがありますが、産業革新機構はわたしにそれを気づかせてくれ、全般的にサポートをしてくれています。

わたしたちの事業は、企業とアライアンスを締結し、パートナーとともに事業拡大していくことを計画しているため、「産業革新機構が出資する」ことは信頼感の醸成につながり、大企業との交渉時に大変役立っています。わたしたちが提携を目指す大企業は、産業革新機構のリミテッド・パートナーとして出資している会社にも多いので、今後はそうした企業にも橋渡しいただけることに期待しています。

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