NEWS ROOM

2020.01.15

株式会社LINK-US:
超音波複合振動接合装置を開発・製造する株式会社LINK-USへの追加出資について

・LINK-USは、工業用途の超音波複合振動接合装置を開発・製造する世界唯一のベンチャー
・接合装置の量産化を実現し、複数の国内大手メーカーの製造ラインへ導入済み
・より複雑な接合に対応する新型装置の開発により、電子部品や医療機器などへ用途を拡大

株式会社INCJ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英、以下「INCJ」)は、超音波複合振動接合装置の開発・製造・販売を行う、株式会社LINK-US(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:光行潤、以下「LINK-US」)に対し、同社の製品開発を加速するための成長資金として、6億円を上限とする追加出資を行うことを決定し、4億円の出資を実行しました。また、既存株主である三菱UFJキャピタル株式会社からの追加出資に加え、新たにSMBCベンチャーキャピタル株式会社、みずほキャピタル株式会社、静岡キャピタル株式会社からの出資を受け、LINK-USの本資金調達ラウンドでの第三者割当増資等による調達額は、総額約11億円*となりました。
*複数金融機関からの融資を含む

AI・IoTの普及が進む中、社会環境や消費者ニーズの急速な変化に伴い、各メーカーではより高度な技術に対応する製品の開発が求められています。生産工程で欠かせない接合工程においても、そうした変化に対応するため、より複雑で微細な金属接合が必要不可欠となっています。従来、接合工程で主に利用されてきた抵抗溶接やはんだ溶接では、接合時に飛散物(スパッタ)が発生して製品に異物が混入する、また合金が形成されて材料の特性が変化するなど、様々な課題を抱えていました。今後さらに増加が見込まれる複雑な接合のニーズに対応し、上記の課題を解決しながら、製品の品質を向上して歩留まりの改善に貢献できる接合技術への需要が高まっています。

LINK-USは、超音波の複合振動を利用した世界唯一の接合技術を持っており、同技術を用いた接合装置を開発・製造・販売することを目的として、2014年8月に創業されました。LINK-USが開発する超音波複合振動接合装置を用いることで、従来の溶接技術で発生していた、スパッタの発生や合金層の形成などの課題を解決することができます。特に、近年需要が増大しているリチウムイオン電池の製造工程においては、異物混入による発火の危険性が問題となることがあります。LINK-USの接合技術を用いることで、スパッタの発生を抑えることができるため、既に大手バッテリーメーカーをはじめとする事業会社から量産機を受注しています。
2018年12月には、従来の20Khzよりさらに高周波の40Khzの超音波複合振動接合装置を新たにリリースし、より微細な接合を必要とする電子部品、半導体、医療機器等の幅広い分野において、はんだ溶接をはじめとする既存技術の置き換えが可能となりました。

LINK-USが開発する接合装置は、様々な分野のメーカーの次世代製品開発を支え、国内製造業の競争力の向上に貢献することが期待されることから、INCJは2018年1月に4億円を上限とする支援を決定し、3.5億円の出資を行いました。INCJの初回投資以降、LINK-USは、量産化や装置開発ならびに管理体制強化のための人材・設備・知財への投資を行い、事業基盤構築に注力してきました。今後は、より強いパワーで接合を行う装置など様々な装置の開発を計画しており、ラインアップを拡充することで車載用の全固体電池や高出力ラミネート型電池、大電流ワイヤーハーネス等、適用範囲を順次拡大して行く予定です。INCJは、LINK-USの接合技術により、日本の製造業が得意とする小型・薄型・軽量製品をはじめとした「ものづくり」企業のグローバル競争力を下支えできるよう、同社への追加出資を行うとともに、引き続き社外取締役の派遣を行い、組織体制の強化や戦略パートナーとの提携支援など継続的な経営サポートをしていきます。

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