NEWS ROOM

2015.10.28

株式会社ユニバーサルビュー:
眼科医療機器開発ベンチャー 株式会社ユニバーサルビューへの出資を決定

 株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英)は、眼科医療機器開発ベンチャーである株式会社ユニバーサルビュー(以下「ユニバーサルビュー」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木太郎)の第三者割当増資を引受け、今後の事業拡大と研究開発に必要な資金として3億円の出資を行いましたのでお知らせ致します。
 またユニバーサルビューに対しては、安田企業投資株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:安藤正紀)が管理・運営する投資事業組合も出資を決定しています。

 ユニバーサルビューは、2001年に近視、遠視、乱視、老眼などの屈折障害治療の革命を志した眼科領域技術を持つスタッフが集まり設立されました。2006年より就寝時に装着することによって視力を矯正し、日中は裸眼で過ごすことができるコンタクトレンズ(以下「ナイトレンズ*」)の研究開発を開始し、2012年にハードレンズでありながら"半分に折り曲げても割れない"東レ株式会社の独自素材を用いた画期的なナイトレンズの国産開発に成功し(厚生労働省より薬事承認取得済)、製品名「ブレスオーコレクト®」として販売を開始しました。
 ナイトレンズは就寝時に装着して視力を矯正し、日中を裸眼で快適に過ごせることに加え、①近視が進行する成長期の子供に対して、裸眼で勉強やスポーツに励む生育環境を提供できる他に、国内外の学術論文で発表されているように近視の進行を抑制する効果、②通常は眼鏡を使用し長時間のデスクワークで目を酷使しがちなビジネスパーソンに対して、裸眼によりドライアイや眼精疲労を軽減する効果が期待されています。
 ブレスオーコレクト®は、欧米人とは異なる日本人の眼形にフィットした独自デザインで装着感に優れ、衝撃に強く目の中で割れにくい、酸素透過性が高いなどの特徴があり、また独自の処方支援アシストシステム「フィッティングマスター®」の自社開発により、従来は最大数か月を要した処方期間を1日に短縮することに成功した、オルソケラトロジー治療用*としては唯一の国産レンズです。今後は、ブレスオーコレクト®の拡販を通じてオルソケラトロジー治療の国内普及と、日本人の眼形に近いアジア各国への海外展開を目指します。

 ユニバーサルビューは、高い技術開発力と信頼性を背景に全国230を超える眼科専門医との強固なネットワークを構築しており(2015/10現在)、医療現場の生の声に応えた製品開発を進めています。現在は、世界初のピンホール効果*を利用したコンタクトレンズ(ピンホールコンタクトレンズ)の開発を進めており、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のイノベーション実用化ベンチャー支援事業に採択されています。
 度数を持たないピンホールコンタクトレンズは、近視のみならず遠視、乱視、老視などあらゆる屈折障害への改善効果が期待されており、特に高齢化が進行する中で、老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズなどの従来製品に加えて、革新的な老視矯正の医療機器としての実用化が期待されています。

 INCJ は、ユニバーサルビューに対して事業開発に必要な資金を提供するとともに、社外取締役を派遣し、パートナー企業と連携して経営をサポートします。INCJ は本投資を通じ、緑内障治療や結膜弛緩症治療などの医療現場のニーズが高い開発パイプラインの事業化を支援し、眼科領域におけるQOL(Quality of Life)向上に貢献してまいります。

* オルソケラトロジー治療:近視や近視性乱視の方が就寝時にナイトレンズを装着することで角膜形状を変化させ、ナイトレンズ脱着後の裸眼視力を改善させる治療法です。変化した角膜形状は一定期間維持され、その間の裸眼視力は改善されます。
* ピンホール効果:小さな穴(ピンホール)を通して見ると、近くも遠くもよく見えるという古くから知られている原理です。

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