NEWS ROOM

2014.09.22

SCIVAX株式会社:
ナノインプリント事業を推進するSCIVAX株式会社への出資を決定

 株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:能見公一)は、ナノインプリント事業を推進するSCIVAX株式会社(サイヴァクス、以下「SCIVAX」)(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:田中覚)に対し、今後の事業推進に必要な資金として6.6億円を上限とする出資を行うことを決定しました。
また、SCIVAXに対しては、既存株主である三井住友海上キャピタル株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:五十嵐仁志)、日本ベンチャーキャピタル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:奥原主一)それぞれが運用するファンドも出資を行う予定です。

 ナノインプリントとはナノサイズ のパターンが刻まれた原版を押し当てることによって樹脂表面やガラス表面などに微細なパターンを転写する技術で、1995年にアメリカで発明されて以来、特に半導体製造プロセスへの応用が期待され、様々な研究開発が行われてきました。しかし、微細構造が簡単に形成できる反面、技術的な課題から大型化やガラスなどの脆い基材、曲面などへの適用は難しいとされ、量産製品での採用は限定的となっていました。

 これらの課題に対し、最大1メートル角を越える大面積ナノインプリント技術がSCIVAXの最大の強みです。一般的にナノインプリントは半導体の超微細構造の形成に使うことを想定していたため、大面積化が難しいとされてきました。SCIVAXは独自に加工部材全面に均一に圧力を掛けられる技術を確立し、微妙な圧力コントロールにより、従来不適とされてきたガラスのような脆い材料や、レンズなどの曲面部材にもナノインプリント加工が可能となりました。
 これにより半導体関連製品の加工のみならず、ディスプレイや太陽電池、カメラレンズなど様々な光学製品等への適用が期待されます。特に光学製品に関しては、装置開発に留まらず光学設計の為のソフトウェアも自社開発し、設計から生産までの一貫体制を構築したところです。

 INCJはSCIVAXに対して、今後の事業推進に必要な資金を供給するとともに、社外取締役の派遣、事業開発体制の強化、さらに戦略パートナーとの提携支援などの経営サポートを行います。INCJは上記の取り組みを通じ、SCIVAXが単に装置販売ではなく、独自の装置技術を活かした高付加価値な部材製造ビジネスへと転換するモデルケースとなるよう、支援してまいります。

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