2014.04.25
Carter Holt Harvey Pulp & Paper Limitedグループ:
王子ホールディングス株式会社とともにニュージーランド・オーストラリアのパルプ、板紙およびパッケージング事業の買収を決定
株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:能見公一)は、王子ホールディングス株式会社(以下「王子HD」)(本社:東京都中央区、代表取締役社長:進藤清貴)とともに、Carter Holt Harvey Limited(以下「CHH社」)のパルプ、板紙およびパッケージング事業(Carter Holt Harvey Pulp & Paper Limited(以下「CHHPP社」)およびCHH社の関係会社(以下総称して「CHHPPグループ」))を買収することに合意しました。本合意に基づき、INCJは363百万NZドルを上限とする出資を行うことを決定しました。なお、CHHPPグループに対するINCJの議決権比率は40%、王子HDの議決権比率は60%となります。
今回、株式譲渡契約を締結し取得する予定のCHHPPグループは、ニュージーランドおよびオーストラリアを拠点に、針葉樹を原料とするパルプ事業、板紙事業、パッケージング事業と、大きく3つの事業に展開する同地域内の大手メーカーです。針葉樹は高強度段ボールやティッシュ等、今後新興国を中心に高い成長が見込まれる幅広い製品の主原料となっています。一方、針葉樹はロシア、スカンジナビア、北米、チリ等限られた場所にしか存在せず、日本企業においては原料の調達が困難とされてきました。ニュージーランドには世界的に供給国が限られる針葉樹が豊富にあるため、王子HDは、CHHPPグループの買収により、希少性の高い針葉樹資源の安定調達が可能になり、アジア市場を中心とした成長市場においてより効果的に事業展開できるようになります。
INCJは社外取締役の派遣等を通じ、今後の事業戦略の構築および事業運営を支援していきます。INCJは、王子HD、CHHPPグループに加え、その他補完関係が見込まれるパルプ・板紙・パッケージング企業との連携を通じ、素材業界全体の活性化に貢献します。また、海外成長戦略並びに事業構造転換を支援することで、林産資源ビジネスにおいてグローバル市場で競争力のある日本企業を育成するとともに、本投資が新たなビジネスの創出および日本企業の更なる海外展開の呼び水となることを期待しています。