NEWS ROOM

2018.10.18

QUADRAC株式会社:
決済IT系ベンチャーのQUADRAC株式会社への追加出資について

・超高速マルチ決済システムで、キャッシュレス社会の実現を促進
・外国人観光客へのシームレスな決済環境提供で、公共交通機関などの利便性向上

株式会社INCJ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英、以下「INCJ」)は、決済IT系ベンチャーのQUADRAC株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:高田昌幸、以下「QUADRAC」)に対し、同社の新たな事業展開を推進するための追加資金として、10億円を上限とする出資を行うことを決定し、段階的な投資の初回投資として6億円の出資を完了しました。

QUADRACは、交通向け決済用サーバー・通信機器の開発・製造・販売を目的に、2009年に設立されたベンチャー企業で、次世代のさまざまな決済手段の利用を可能にすることで、訪日外国人を含む利用者の利便性を向上させるとともに、キャッシュレス社会の実現への貢献を目指しています。同社が開発したシンクライアント*型超高速サーバー「Q-CORE」は、従来のシステムでは駅改札機や決済端末で行っている料金計算、決済、セキュリティなどの重要機能を中央のサーバーへ集約することにより、高速多重処理を実現します。Q-COREを用いたシステムは、電子マネーやQRコード等の複数の決済方式への対応を容易にするとともに、暗号方式やビジネスロジック等の更新・改定業務をサーバー側で集中管理することにより、高度な安全性の実現と総合コスト低減の両立を可能とします。

QUADRACは、国内大手運送事業者の業務用決済システムにQ-COREを導入する等の実績を有しています。今後は、全国の電車・バスなどの公共交通機関に対し、Q-COREを用いたシステムによるシームレスな決済環境の提供など、利便性を大幅に向上させた新たな決済手段を提供します。

また、2018年6月には、沖縄都市モノレール「ゆいレール」においてQRコード決済サービス「Alipay(アリペイ)」利用の実証実験を行い、高速処理や高度な安定性が求められる公共交通機関において、QUADRACの開発したシンクライアント型システムの有用性が確認されました。今後拡大する海外からの訪日外国人旅行客へのシームレスな決済環境の提供は、我が国の観光立国推進にも貢献できるものと期待されています。

INCJは、スマート交通、キャッシュレス社会実現への貢献を期待して、2014年7月に、QUADRACに7億円の出資を実行しています。今回、同社の事業が新たなステージに移行することに伴い追加出資を行うもので、QUADRACが調達した資金は、主に事業化に向けたサーバーソフトウェア、ハードウェアの開発等に供せられる予定です。

*シンクライアント(thin client)
企業の情報システムにおいて、システムの利用者が使う端末機器・コンピューター(クライアント)に最低限の機能しか持たせず、サーバーコンピュータが集中的にソフトウェアや業務用データなどの資源を管理する方式。

PDF(ニュースリリース)

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