2018.08.30
Cloudian Holdings Inc.:
日本発、グローバルにクラウドストレージ構築用ソフトウェア製品を開発するCloudian Holdings Inc.への追加出資について
株式会社産業革新機構(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英、以下「INCJ」)は、クラウドストレージ構築用ソフトウェア製品の開発・販売を行うCloudian Holdings Inc.(本社:米国カリフォルニア、CEO:Michael Tso、以下「クラウディアン」)の事業進捗に伴い、同社の第三者割当増資を引き受け、6.5百万USドルを上限とする追加出資を行うことを決定し、うち6.2百万USドルを出資しました。既存株主であるEight Roads Ventures Japanやゴールドマン・サックスなどに加え、今回新たに、JPインベストメント株式会社、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ、株式会社DGインキュベーション、WMパートナーズ株式会社、Digital Alpha Capital、WS Investment Company, LLCなどが出資を行いました。
AI、IoTに代表される第四次産業革命が進む社会では、膨大なデータの効果的な活用がカギとなり、それらのビッグデータを蓄積する重要な役割を果たすのがストレージです。従来のストレージは、高価で制約が多いという課題がありましたが、クラウディアンは大規模クラウドの技術を基に、大量のデータを経済的、かつ安全に保管できるストレージを提供しています。主力製品の「CLOUDIAN HYPERSTORE」は、大量のデータを安全に保存できるクラウドストレージを顧客社内に構築する製品で、Amazonなどのパブリッククラウドとのシームレスな連携ができ、日本では主に大手クラウド事業会社、大手製造メーカーなどに採用されています。また、2017年12月には、IoTが収集する画像や映像、センサーデータなどを現場でリアルタイムにAI処理ができる、屋外・屋内用小型装置「CLOUDIAN AI BOX」を新たに展開。通信回線の遅延やクラウド、データセンター側の処理性能の影響を受けずに、より現場(エッジ)に近いところで情報処理を可能にします。
クラウディアンは、日本で創業し、その後グローバル展開を強化するために本社を米国に移転しました。欧米では、放送局や大手製薬企業、グローバル自動車企業をはじめとした複数の企業に同社のサービスが採用され、グローバルで活躍する日本発ベンチャー企業として成長しています。
INCJは、クラウディアンに対し、2014年7月に15百万USドルの支援決定をし、経営・事業面においても継続して支援を行ってきました。その間、同社はグローバルで強固な顧客基盤を築いてきました。今回の調達資金は、「CLOUDIAN HYPERSTORE」のグローバル市場における販売・マーケティングの拡大と、製品開発・保守体制の強化に供されます。
INCJは、今後より一層IoTやAIを活用したビジネスの増加が予測される中で、クラウディアンが提供する事業が日本発のイノベーションを支え、日本企業のグローバル展開に寄与することを期待しています。INCJは、引き続き、社外取締役の派遣や経営面でのサポートを通してクラウディアンを支援していきます。