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2018.02.22

株式会社LINK-US:
超音波複合振動接合装置を開発・製造する株式会社LINK-USへの出資について

・LINK-USは、工業用途の超音波複合振動接合装置を開発・製造する世界唯一のベンチャー
・接合時に金属飛散物(スパッタ)がなく、楕円振動なので材料へのダメージも小さい
・革新的な最先端の接合技術で、日本の製造業のグローバル競争力維持向上をサポート

株式会社産業革新機構(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英、以下「INCJ」)は、超音波複合振動接合装置を開発・製造する株式会社LINK-US(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:光行 潤、以下「LINK-US」)に対し、同社の成長資金として4億円を上限とする出資を行うことを決議し、このほど3.5億円の投資を実行致しました。

LINK-USは、2014年8月、超音波複合振動接合装置の開発・製造・販売を目的に設立されたベンチャー企業で、翌2015年には初号機を納品し、既に大手バッテリーメーカーをはじめとする事業会社から量産機を受注するに至っています。現在は、さらに事業の拡大に向けた体制の整備・強化を図る段階にあります。

一般的に溶接とは、複数の部材の接合部に、熱または圧力等を加え、接合部が連続性を持つ一体化した部材にする接合方法で、圧接、融接(アーク溶接等)、ろう付け(半田溶接等)に分類されます。これらの工法は全て部材及びろう材を溶融させて接合する工法であるのに対し、超音波振動接合は溶融させずに同種または融点の異なる異種金属を接合する工法であり、大気中で介在物(ろう材)を必要としないので、環境にも優しい極めてクリーンで、ナチュラルな接合工法です。

また、溶融させずに原子レベルで接合するため母材にほぼ等しい接合強度を得られるのも特徴の一つです。最近では溶接との区別を図るため、接合と呼ばれることが多くなっています。

超音波振動接合は、同種あるいは異種金属の溶接部に超音波で振動する工具を押し当て、母材を互いに摩擦することにより接合を行うものです。超音波振動により接合界面の酸化被膜や汚れが取り除かれ、結晶粒同士が原子間距離になるまで接近することで接合する金属間に強力な引力が働き、冶金結合が生成されます。超音波振動接合は、抵抗溶接に比べて、飛散物(スパッタ)が発生せず、合金層による抵抗値上昇などの特性変化も発生しないなど、多くの点で優れています。しかしながら、従来の一次元の直線振動軌跡を用いた超音波振動接合装置では、接合強度の不均等や直線運動の折り返しによる材料へのダメージの影響で、歩留まりや品質面に多くの課題を残しておりました。

LINK-USが開発した超音波複合振動接合装置では、斜めスリットを施した独自の変換部の構造により、直線振動の超音波を複合振動に変換しています。また、振動軌跡は、楕円軌道を描くことにより、接合に方向性が無く一定で安定した接合強度を実現しています。その結果、直線振動接合に比べ、全方向からの力に強い接合が可能となり、接合箇所以外への影響が限定的となることから、様々な分野への活用が見込まれています。また、先端チップのみが消耗品であり、段取り替えも容易で保守性も向上しており、既納入先の事業会社からは、利便性、ランニングコスト、品質の面でも高い評価を得ています。この、超音波複合振動技術を用いた接合装置を開発・製造できるのはLINK-USが世界で唯一の企業となっています。

INCJは、金属接合は製造業における基本の技術であり、LINK-USの接合技術が発展することで、日本の製造業が得意とする小型・薄型・軽量製品のグローバル競争力を下支えすることが期待できること、さらに、今後成長が見込まれるリチウムイオン電池やパワーデバイスといった小型軽量化が求められる製品群における接合技術としても注目されていることから、同社の成長資金としての出資を決定いたしました。

INCJは、LINK-USに出資するとともに、社外取締役を派遣し、組織体制の強化、戦略パートナーとの提携支援など、継続的な経営サポートを行うことにより、LINK-USの革新的な技術が、日本の基幹産業を支える製造業の国際競争力の向上に寄与することを期待しています。

*超音波複合振動接合

神奈川大学工学部元教授の辻野次郎丸氏が発明した振動軌跡が楕円形となる超音波複合振動をコア技術とした、同種・異種金属同士の接合。基本知財は、全てLINK-USが取得済みです。

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