NEWS ROOM

2017.11.17

株式会社Trigence Semiconductor:
株式会社Trigence Semiconductorの株式譲渡について

株式会社産業革新機構(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英、以下「INCJ」)は、同社が保有する株式会社Trigence Semiconductor(本社:東京都千代田区、代表取締役社長(CEO):Peter Stephan Birch、以下「Trigence」)の全株式について、Trigenceの代表取締役社長(CEO)であるPeter Stephan Birch氏に譲渡しましたのでお知らせいたします。

1. 対象事業会社
株式会社Trigence Semiconductor
・事業内容:フルデジタルスピーカーを実現可能にする独自のデジタル処理技術を実装した半導体の開発・販売
・業界・分野:電子デバイス
・事業化ステージ:アーリーステージ

2. 支援決定概要
・支援決定金額:初回;4.8億円(上限)(実投資額 4.8億円)
        追加;5.2億円(上限)(実投資額 3.55億円)
・支援決定公表日:初回;2014年2月 https://www.incj.co.jp/news/assets/1418035028.01.pdf
         追加;2015年12月 https://www.incj.co.jp/news/assets/1452760602.03.pdf
・投資ストラクチャー図:別添 https://www.incj.co.jp/performance/upload/docs/1451270259.02.pdf

3. 経緯
2006年2月、Trigenceは、フルデジタルスピーカーを実現可能にする独自のデジタル処理技術を実装した半導体の開発・販売を行う会社とし設立されました。
同社が開発したデジタル変調技術「Dnote®」は、デジタル音源をアナログ波に変換せずに直接スピーカーを駆動することができ、音響システムからアナログ変換装置やアンプ装置をなくすことが可能となるため、消費電力の大幅削減や省スペース化への大きな貢献が期待されました。

2014年2月、INCJは、同社の優れた技術による日本発の「低消費電力」「高品質」な音響プラットフォームのグローバル展開を支援するために、事業展開の加速に必要な成長資金として、4.8億円を上限とする支援を決定し、同額を投資実行しました。

2015年12月、半導体単体に加え、半導体と周辺デバイスを一体化させたシステムモジュールの開発を推進するための資金として、3.55億円の追加投資を実行しました。

当初は、「Dnote®」のモバイル音響機器での採用、さらに車載機器への採用を計画し、その後、タブレット/スマートフォン/PCのデファクト音響システムとしての展開を想定していました。しかしながら、半導体の開発が計画通りに進まず、また、開発リソース不足等の影響もあり、採用した音響メーカーから音質等においては高い評価を得ているものの、製品の出荷数量が限られるため、当初想定していた売上規模には至っていない状況です。

今回、Trigenceの事業継続について、慎重に議論を重ねる中で、社長(CEO)のPeter Stephan Birch氏からINCJが保有する同社の株式全部を買い取りたいとの申し出がありました。Peter Stephan Birch氏は、コンシューマ半導体業界での経験も豊富であることから、INCJとしても、同氏がCEO且つ筆頭株主として経営イニシアチブをとっていくことが事業継続にとって最も適切と判断し、同氏の申し出を受けることとしました。

4.主務大臣(経済産業大臣)の意見
ベンチャー企業等への積極的な支援は、今後も我が国の産業競争力の強化において重要である。本案件の課題を分析し、その反省に立って引き続きベンチャー企業等の支援を行うとともに、支援案件全体としての収益性の確保に努められたい。

PDF(ニュースリリース)

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