2015.10.01
株式会社エルテス:
リスク検知に特化したビッグデータ解析によるソリューションを提供する株式会社エルテスへの出資を決定
株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝又幹英)は、リスク検知に特化したビッグデータ解析によるソリューションを提供する株式会社エルテス(以下「エルテス」)(本社:東京都港区、代表取締役:菅原貴弘)の第三者割当増資を引き受け、同社の今後の成長資金として3億円を上限とする出資を行うことを決定しました。
また、エルテスに対しては、株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)、及び株式会社電通デジタル・ホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役社長兼最高経営責任者:遠谷信幸)、いわぎん事業創造キャピタル株式会社(本社:岩手県盛岡市、代表取締役社長:稲垣秀悦)、日本アジア投資株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:細窪政)、事業創造キャピタル株式会社(本社:新潟県新潟市、代表取締役社長:永瀬俊彦)の各社が管理運営する投資事業組合も出資を決定しています。
WEBメディアの普及に伴い、失言や情報漏えい、誹謗中傷や風評などで被害を受ける個人や企業が後を絶たない状況にあり、重要インフラとしてのインターネットの信頼性を回復させることが社会的な急務となっております。
このようなニーズに対して、従来は監視ツールの活用やルールの策定、あるいは「忘れられる権利」の法制化の動き等が出てきているものの、広範な顕在化リスクに対しての抜本的な解決が困難という課題がありました。
エルテスは2004年に設立され、世界的にも早い2007年にネット上の検索エンジン評判対策(風評被害対策)を開発しました。複数の大学等の研究機関との共同研究の成果により、オープンソース*から固有のテクノロジーによって収集されたビッグデータに対し形態素解析*や画像解析による機械学習・データマイニングを行うことで、リスクを高精度で洗い出す技術を開発するなど、フロントランナーとして課題解決に取り組んでおります。
さらに、事後的な検索エンジン評判対策だけでなく、クライアント企業の社内体制の構築支援のための危機管理マニュアルやガイドラインの策定、リスク予防に向けた従業員研修、120メディア以上から書き込みや投稿を24時間365日監視するリスクモニタリングサービス、危機発生時のクライシス対応と、WEBのソーシャルリスクにおける一貫した提供体制を整える随一の企業として事業展開しております。
既にエルテスの様々なサービスは、多数の大手製造業、サービス業、外食企業等あらゆる業界における導入実績を有し、また、様々な事業会社との資本・業務提携も進んでおります。
* オープンソース:ソフトウェアの基となるソースコードを無償で公開し、誰でもそのソフトウェアの改良、再配布が行える
ようにすること
* 形態素解析:コンピュータ等の計算機を用いた自然言語処理の基礎技術のひとつ。かな漢字変換等にも応用されている。
INCJ は、エルテスに対して今後の事業開発に必要な資金を提供するとともに、社外取締役の派遣等を通じ経営面でのサポートを行います。本投資を通じて、INCJ はエルテスのサービスの高度化や不正・犯罪の予知・検知といったセキュリティ事業への展開等を促進し、ひいてはインターネットに対する信頼の挽回と顧客サービス向上を通じ、労働市場の安定化と産業基盤の健全な成長の促進に努めてまいります。