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2015.07.23

ナノミストテクノロジーズ株式会社:
ナノミストテクノロジーズ株式会社に対する共同出資について

 株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)、ツネイシパートナーズ株式会社(以下「ツネイシパートナーズ」)、及びフューチャーベンチャーキャピタル株式会社(以下「FVC」)は、超音波ミスト化分離システムの開発、製造、販売を行うナノミストテクノロジーズ株式会社(以下「ナノミストテクノロジーズ」)に対して総額5億5千万円を上限とする共同出資を行うことを決定しました。

※共同出資の内訳については以下の通りです。
・ INCJ:5億円(上限)
・ TVC1号投資事業有限責任組合(無限責任組合員:ツネイシパートナーズ):2千万円(追加出資)
・ 投資事業有限責任組合えひめベンチャーファンド2013(無限責任組合員:FVC、有限責任組合員:株式会社愛媛銀行):3千万円

 ナノミストテクノロジーズは清酒のアルコール濃縮技術から発展させた超音波によるミスト化分離技術の可能性に注目し、事業化を目指して2002年に設立されました。ナノミストテクノロジーズの基本技術である超音波ミスト化分離技術は、工場廃液などの多成分を含む混合液を超音波によりミスト化し成分ごとに分離・回収する技術です。本技術は、蒸留、逆浸透膜、遠心分離などの既存技術と比較して、加熱・加圧が不要、低エネルギー、省スペースなどの特徴があり、工場廃液処理や食品加工、海水淡水化など分離・回収技術を要する幅広い分野のニーズが見込まれています。

 船舶業界ではグローバルな排ガス規制が進む中、新たな排ガス処理装置の開発が求められています。ナノミストテクノロジーズは超音波ミスト化分離技術に関する技術開発、知財取得を進めており、これまで製造業の工場廃液処理・リサイクルの分野を中心に幅広い分野において市場開拓、研究開発を行ってきましたが、2014年以降、今後グローバルに適用される船舶排ガス規制基準をクリアできる船舶排ガス処理装置への応用可能性に着目し、常石造船と共同で研究開発を開始いたしました。

 今回の共同出資はナノミストテクノロジーズの超音波ミスト化分離技術による事業推進、船舶排ガス処理装置の開発、知財取得などの費用調達のために実施されます。船舶に関する研究開発では、IMO(国際海事機関)が2016 年1 月以降の新造船に対して施行予定のNOx 第3 次規制(第1 次規制の80%のNOx 削減)に対応するため、船舶エンジンの燃焼温度を下げることでNOx 排出量を低減する排ガス再循環システム(EGR:Exhaust Gas Recirculation)にナノミストテクノロジーズの超音波ミスト化分離技術を適用することで、既存技術に比べて大幅なコスト削減と省スペース化による積載量確保を目指します。

 INCJ は、本投資を通じて日本発のユニークなプラットフォーム技術である超音波ミスト化分離技術の事業化を支援します。また、ツネイシパートナーズは、本投資を通じて常石グループの幅広い事業セグメントと連携し、本技術を研究開発から製造における過程で支援します。さらに、FVC は、本投資を通じて出資者である愛媛銀行と連携し、四国の地域ファンドによるハンズオン支援を推進します。

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