2014.06.25
ポルトガル水事業会社(Administração e Gestão de Sistemas de Salubridade):
丸紅・INCJが協働するコンソーシアムが、ポルトガル・ブラジル水事業会社を共同で買収、日本企業初となるポルトガル水市場に参画
株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:能見公一)・丸紅株式会社(以下「丸紅」)(本社:東京都千代田区、 代表取締役社長:國分文也)により構成するコンソーシアムは、ポルトガル最大手水事業会社であるAdministração e Gestão de Sistemas de Salubridade社(以下、「AGS社」)の100%株式を、スペイン大手建設会社であるSacyr Valleheremoso社傘下のポルトガル子会社であるSomague Ambiente社より買収しました。INCJ及び丸紅は各々50%出資します。
AGS社は、ポルトガル国内に於いて16社、ブラジルに於いて3社を傘下に持つポルトガル大手の水事業会社で、約150万人に上下水処理サービスを提供しています。また、AGS社は国際的にも評価されているアセットマネジメントシステム(※1)を有しており、効率的な資産管理システムを構築しています。
ポルトガルでは、現状国内の水道事業の民間への開放は10%程度に留まりますが、今後自治体におけるコンセッションを通じた更なる民営化が予想されております。また、ブラジルも同様に民間開放のための法整備が整ってきており、両国とも将来性の高い市場と見込まれます。
INCJは、AGS社を拠点にブラジル等への将来的な展開を企図する丸紅の水戦略を後押しすることで、日本企業の海外水事業への進出を支援し、オープンイノベーションの一貫として、INCJが保有する他の水事業ポートフォリオとの人材・ノウハウ・技術の交流を目指します。また、AGS社の獲得によって蓄積される民営化ノウハウや水事業における知見の国内水事業への将来的な還流も視野に入れています。
なお、INCJは、チリにて丸紅と共同買収したAguas Nuevas社、および豪州にて他社と買収したTRILITY社を中心に、上下水道事業の事業経営に携わってきました。今般AGS社を買収することにより、欧州地域の水道事業に初めて参画することとなります。
(※1):上下水道施設の効率的かつ効果的な管理運営の為のシステム