2014.05.16
カスタマー・コミュニケーションズ株式会社:
ID-POSを用いた購買行動データプラットフォームを構築するカスタマー・コミュニケーションズ株式会社への出資を決定
株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:能見公一)は、ID-POSを用いた購買行動データのプラットフォームを構築し、データ解析・活用支援を行うカスタマー・コミュニケーションズ株式会社(以下「CCL」)(本社:東京都港区、代表取締役社長:米倉裕之)に対して、ITシステムの強化や戦略的提携による新規事業分野の開拓に必要な資金として、4億円を上限とする出資を行うことを決定しました。
多様化する消費者のニーズや購買行動を多角的に理解する上で、ビッグデータの活用が今後益々重要になってくるものと考えられます。しかしながら、情報が爆発的に氾濫する現代において、意味のあるデータを発見・選別し、消費者にとって価値の高い商品やサービスの提供に結び付けることは容易ではありません。
CCLは、ビッグデータの中でもID-POS(顧客ID付POS)データに着目し、購買行動データの活用支援やコンサルティングを小売企業向けに展開する一方、ID-POSデータをもとに市場インデックスデータを作成・分析して消費財メーカーに提供するプラットフォーマーとしての役割を果たしています。小売企業各社は顧客に紐づいた購買履歴データを保有・活用していますが、CCLは、全国各地のドラッグストア・食品スーパーの会員約5,000万人からなる国内最大規模のデータベースを有しており、個人を特定しない性別や年齢等の消費者属性情報を市場インデックスデータに加工して、多様な分析を提供出来る点に強みを有しています。このデータベースをもとにCCLが提供する分析システムは、大手消費財メーカーを中心に多数の導入実績を持ち、マーケティング活動に大きな効果をもたらすソリューションとして高い評価を受けています。また、大手企業のみならず、中堅・中小を含む幅広い企業でビッグデータの活用が浸透することを企図し、分析機能を簡便化した低価格なツールの展開も予定しています。
今後は、ID-POS データのプラットフォーマーとして、CCL のプラットフォームを幅広い事業領域の事業パートナーに提供することで、DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)等の新たな事業分野を創出し、更なる成長を目指します。
INCJ は、CCL に対して成長資金を提供するとともに、社外取締役の派遣や経営面でのサポートを行います。本投資を通じて、大企業のみならず中堅・中小企業も含めたビッグデータ活用の裾野の拡大、新規事業分野の創出を促進し、ひいては消費者購買行動データの戦略的活用による国内消費の喚起につながるよう支援してまいります。