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2013.02.21

Wireless Glue Networks Inc.:
東光電気株式会社及び米国ベンチャーキャピタルと共に、米国シリコンバレーのソフトウェア開発ベンチャーWireless Glue Networks Inc.への出資を決定

 株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(東京都千代田区、代表取締役社長能見公一)は、東光電気株式会社(以下「東光電気」)(東京都千代田区、代表取締役社長高津浩明)、米国のベンチャーキャピタルClean Pacific Ventures Management LLC と共に、米国シリコンバレーのソフトウェア開発ベンチャーであるWireless Glue Networks Inc.(以下「WGN 社」)の第三者割当増資を引き受け、同社の今後の製品開発等に必要な成長資金として総額4.5 百万米ドルの出資を行うことを決定しました。なお、今回の増資と同時に、ホシデン株式会社(以下「ホシデン」)(大阪府八尾市、代表取締役社長古橋健士)は、保有するWGN 社の転換社債型新株予約権付社債を普通株式に転換します。

 昨今の再生可能エネルギー増加や資源価格高騰、設備投資抑制などの観点から、各国において既存の電力システムと情報通信技術の融合によるインフラの最適化、いわゆるスマートグリッドへの取り組みが進められています。我が国においても3・11 震災を契機に取り組みが加速しております。

 なかでも電力会社の設備投資を抑制するために需要家サイドにおけるピーク需要の抑制を促すデマンドレスポンス(以下「DR」)技術やコスト削減のためのエネルギー管理システム(以下「EMS」)のさらなる普及が求められています。

 一方で、グローバルにおいては工場やビル、マンション、家庭内の空調や照明などの機器間を筆頭に様々な通信方式や規格が存在しており、インターネットにおける標準規格(IEEE802/IETF)のように各標準化団体による規格統一化の議論がなされています。

 WGN 社は、このような異なる通信方式や規格間の相互接続(マルチプロトコル対応)を可能とする、言わば「翻訳」機能を有するミドルウェアを開発する米国シリコンバレーのベンチャーです。スマートグリッドで先行する米国において複数の電力会社とのプロジェクトを通じて専門知識と技術を蓄積し業界の有力企業との幅広いネットワークを構築しています。

 また業界各社が専用機器と組み合わせた製品開発を進める一方で、WGN 社のミドルウェアはあらゆる機器への組み込みが可能なため、今後様々な機器メーカーとの共同製品開発により端末機器の低コスト化を通じた市場拡大と、将来的にはエネルギー分野以外への適用も期待されています。

 東光電気は、東京電力グループとして配電自動化機器やスマートメーターを中心にシステム製品を提供し、電力の安定供給とエネルギーの効率的な利用(EMS)に貢献しています。今後はDR の実現に向け、電力需要家(工場、ビル、マンション等)に設置するゲートウエイ機器をWGN 社と共同開発し、さまざまな電力機器との接続を可能にします。なお、国内の他に海外では当面は北米を中心に事業展開を進めてまいります。

 ホシデンは、総合電子部品メーカーとして培われた独自技術を生かしてスマートグリッド分野における製品開発を進めております。WGN 社との共同開発により、宅内における電力やガスの利用状況を表示できる小型ディスプレイを開発し海外での事業展開を進めております。

 INCJ はWGN 社に対して、開発に必要な資金を供給するとともに社外取締役を派遣し、日本企業との戦略的な提携や技術開発、マーケティングなどのサポートを行います。

 INCJ は、本件投資により1) 市場・技術・資本の内外無差別化による日本企業の海外事業展開の支援を通じた新産業創出と、2) 海外の有望なベンチャー企業の技術とノウハウを活用した日本企業のグローバル展開の推進等を企図しています。

PDF(ニュースリリース)

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