2013.02.01
アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社:
アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社への出資を決定
株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(東京都千代田区、代表取締役社長 能見公一)は、アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社(以下「ASM」)(千葉県柏市、代表取締役社長 原 豊)による第三者割当増資を引き受け、同社の今後の製品開発等に必要な成長資金として5億円の出資を行うことを決定しました。
ASMは、東京大学で発明・開発された技術をもとに株式会社東京大学TLOや株式会社東京大学エッジキャピタル(UTEC)の協力を得て設立された、ポリロタキサンを基本要素とする高分子材料「スライドリングマテリアル」の開発・実用化に取り組む素材ベンチャーです。
スライドリングマテリアルは、東京大学の伊藤耕三研究室において世界で初めて開発に成功した素材です。高分子の架橋点が自由に動く構造を実現することで、強度と柔軟性の両立が困難であった硬化性樹脂の常識を大きく変える素材として注目されています。
ASMは、優れた柔軟性と復元性を持つスライドリングマテリアルの特性を活かして、耐傷性塗料、研磨剤の開発に成功しているほか、誘電型アクチュエーター、特殊印刷用インキといった様々な応用分野に製品の展開を図っております。今後、さらにパートナー企業と広く協業することで用途展開の拡大を図ります。
今回の第三者割当増資によりASMは事業推進をスピードアップし、早期収益化を目指します。INCJは同社に対し、今後の製品開発等に必要な資金を供給するとともに、役員の派遣、事業開発体制の強化、戦略的提携先の開拓支援等の経営面でのサポートを行い、国内発の革新的素材であるスライドリングマテリアルの更なる普及を支援して参ります。