2012.04.23
スフェラーパワー株式会社:
シースルー新型太陽電池の事業化を目指すベンチャーへの投資を決定
~ものづくり系中小企業シーズの世界展開を支援~
株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(東京都千代田区、代表取締役社長能見公一)は、シースルー新型太陽電池(商標登録名称:スフェラー(以下「スフェラー」))の事業化を目的に、京セミ株式会社(以下「京セミ」)(京都府京都市、代表取締役社長中田仗祐)から会社分割により当該事業を承継する予定の新会社への5 億円の投資を決定いたしました。
スフェラーは、約1.2 ミリの超小型で球状の太陽電池を使って発電いたします。従来型の太陽電池とは異なり、世界で類を見ない透過率を実現できる「シースルー性」を大きな特徴とします。その他、球状のため方角の制約がなく発電できる「立体受光性」、自由に形状を選択できる「デザイン性」、特殊構造による「耐衝撃性」などの特徴を有しています。
新会社はシースルー性等の特徴を活かし、厳しいコスト競争が求められる既存の太陽電池市場とは異なる新たな市場の開拓を目指します。具体的には、意匠性が重視されるファッション・インテリア市場や建材・部材(窓材、壁材等)市場を主な対象とします。こうした市場では、欧州の美術館でスフェラーを用いた壁材の活用が検討されるなど既に引き合いが来ているところです。
INCJ は、初期段階の投資として新会社におけるスフェラーの開発及び設備投資資金を供給するとともに、戦略的提携先の開拓支援を行っていきます。また、美観が重視される海外市場への展開に備え、スフェラー特有の意匠性を活かした海外知財戦略の構築支援も行っていきます。本事業では、株式会社日立ハイテクノロジーズ(東京都港区執行役社長久田眞佐男)が、共同投資(1 億円)に加えて人材支援やマーケティング、製品共同開発支援を行う事業パートナーとして参画する予定です。