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2012.01.23

音声検索技術のインキュベーション:
「動画サイトで使用するアカデミア発の音声検索技術のインキュベーション投資」を決定

今般、株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)(東京都千代田区丸の内、代表取締役社長 能見公一)は、インターネット上の動画サイト(以下「動画サイト」)で活用できる音声検索技術のインキュベーション(技術の事業化支援)を目的に、特定目的会社(以下「SPC」)の設立及び6,000万円の投資を決定いたしました。

対象となる音声検索技術は、これまで独立行政法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)(東京都千代田区霞が関、理事長 野間口有)と産総研技術移転ベンチャーによって研究開発されてきたものです。

動画サイトにおける広告市場は、現状では米国で60億ドル、日本で800億円(2011年)であり、インターネットユーザーの増加に伴い今後急速に拡大することが見込まれています。現状は動画に添付されたタグ情報以外に動画内容を認識することができず、適した広告が配信できておりません。既存の音声検索技術はテキストに変換した上で、辞書データーベースとの照合を行いながら全文検索を行うため、新語検索やリアルタイム検索に課題があり、音声内容が広範に広がる動画サイトへの広告配信事業への適用は困難でした。

対象となる音声検索技術は、インターネット上の動画サイト、音声サイトといったマルチメディアコンテンツに含まれる音声をテキスト化せずに検索することができるため、動画サイトへの広告配信事業に活用できる可能性があります。
本事業では、顧客候補の一つであるライブ映像配信サイトを運営するUstream Asia株式会社(東京都中央区銀座、代表取締役社長 中川具隆)と協力し現状のタグ情報に基づく動画サイトへの広告配信に比べて、有用性が見込める音声検索エンジンのプロトタイプの開発を目指します。

本事業は、INCJがKauffman Fellows Program(以下「KFP」)と連携して設立したコンソーシアム「Cross Pacific Innovation Network Initiative(以下「CPIN」)」との協力プロジェクトであり、CPINの枠組みを活用し、顧客候補、プロジェクトマネージャー人材、シリコンバレーの最前線で活躍する経験豊かなソフトエンジニアとの連携体制を構築しました。

今回の資金はインキュベーションステージのみに投入されるものであり、期間(6ヵ月)とコスト(6,000万円)を限定した事業化可能性の検証となります。事業化の見込みが確認できれば、INCJ及び他のベンチャーキャピタルからの追加資金調達を行っていく予定です。

INCJではこうしたスキームを採用することで、これまでのアカデミア発ベンチャー設立という事業化手法と異なる、アカデミア発技術の事業化プロセスの新しいモデルも提案していくことを目指します。

PDF(ニュースリリース)

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